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Vol.72 「残業」・「やりがい」、健康とキャリアを守る境界線

2025.11.21

「働けば偉い」から「効率こそ正義」へ

平成のバブルの頃は「24時間働けますか」というキャッチフレーズが象徴するように、長時間労働を美徳とする時代がありました。
しかし、「過労死」や「ブラック企業」の問題を経て、今や長時間労働は悪であるという認識が広く浸透しています。
少子高齢化社会の今、働き手は減っています。
企業は従業員の健康を守り、効率よく働く環境を整えることが急務です。

ノー残業デイの取り組み

ウェルクルが、「毎週水曜日はノー残業デー」という取り組みを始めて10年以上が経っています。
今年の取り組み結果を見ると、定時の18時の1時間以上、場合によっては3~4時間後に退社している部署が毎週あります。

時期によって業務負荷には波があります。
しかし通年でこの状態が続いていることを考えると、「忙しさ」以外の、より深い問題がありそうです。
それは、「やりがい」と「疲弊」を分ける見えざる境界線に関わる問題です。

ワーク・エンゲイジメントとワーカホリズム

仕事の時間が長い、という点では同じに見えますが、ワーク・エンゲイジメントが高い人と、ワーカホリズムは根本が違います。
ワーク・エンゲイジメントは、「仕事に対するポジティブで満たされた心理状態」で、単に一生懸命働いている状態とは異なります。
仕事に対し活力があり、困難に直面しても粘り強く取り組もうとする意欲がある状態で、仕事への熱意を持っています。
そのため、仕事に没頭していて、時がたつのを忘れてしまう、夢中になっている状態です。
ワーカホリズムは、疲労やストレスを感じながらも、それを無視して奮い立たせている状態で、その背景には仕事をしないことへの不安や強迫観念があります。
うつ病や燃え尽きのリスクが高く、仕事以外の生活はおそろかになりがちで、ストレスで健康を害してしまいます。

 

「熱意」が「疲弊」に変わる前に:ワーカホリズムの危険性

仕事が面白い、やりがいを感じる時、私たちはしばしば時間を忘れて働いてしまいがちです。
その一方で、ポジティブなエネルギーが過度になると、それは健康とキャリアを蝕む「ワーカホリズム(過度に一生懸命に、強迫的に働く傾向)」へと転落する危険性があります。
疲れを自覚できない状態は、誰しも起こりえます。
あなたの働き方は危険な領域に入り始めていないか、客観的にチェックしてみましょう。

【セルフチェック:ワーカホリズムの兆候】

1. 残業が増え続け、疲労感が増している。
2. 仕事のやりがいよりも、「やらなければならない」という気持ちが強い。
3. 労働時間が増え、仕事のストレスや疲労が増えている。
一つでも当てはまるなら、健康を損ないかねない「ワーカホリズム」へ傾き始めているサインです。
自分に余裕が無いと、リセットはできません。
休暇を取ったり上司に業務量の適正化を相談するなど、現状を変えるための行動が必要です。

真のエンゲイジメントは「労働時間の質」を高める

「熱意があるから長時間働く」という考え方は、一つの誤解です。
最新の研究は、真のワーク・エンゲイジメント(働きがい)は、労働時間を統計的に増加させないことを明確に示しています。
真にエンゲージしている人は、不必要な残業をせず、限られた時間の中で最大限の「活力」「熱意」「没頭」を発揮しています。
彼らは、労働時間が長引くことよりも、「いかに集中して質の高い時間を過ごしたか」こそが、働きがいを感じるのだと知っています。
週に一度のノー残業デイ、忙しいからとスルーするのではなく、業務の進め方や質の向上を考えて、定時でピタっと退社できる働き方を考える機会にしてみませんか。
「いかに生産性と集中力を高め、定時で最高の成果を出すか」というマインドセットの転換こそが、企業と個人の持続的な成長に不可欠です。
あなたのチームや部署では、この「労働時間の質」を高めるために、どんな工夫ができそうでしょうか?

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