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vol.26 みなさん、メタボ気になっていませんか?(食事編)

2023.09.22

タイトルを見て、ドキッとした方、やや心当たりのある方、全然問題ないよという頼もしい方、皆さんはどれに当てはまりますか?
私は最近、保健指導でたくさんの方とお話をする中で、日々の食事の積み重ねがからだに大きな影響を与えていることを、改めて実感しています。食事は、量や内容、タイミング、バランスなどを考えながら食べることで、メタボ対策につながります。
保健指導は一定の期間、継続的にサポートをさせて頂くので、継続の支援の際に「食事を改善したら減量できて、お腹もへこんできたよ!」という方もたくさんいらっしゃいます。今回はメタボ対策のために大切な「食事の基本」について触れていきたいと思います。
                                                          

「メタボ=お腹ぽっこり」ではありません

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることで、心臓病や脳卒中などになりやすいことを言います。単に太っていることや腹囲が大きいというだけでは、メタボリックシンドロームにはあてはまりません。
メタボリックシンドロームの診断基準は日本では、おへその高さの腹囲が男性85cm、女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つの項目のうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。*1

厚生労働省の「国民健康・栄養調査報告」によると40~74歳でみると、メタボリックシンドロームが強く疑われる人の割合は、男性25.7%、女性10.0%、予備群と考えられる人の割合は、男性26.0%、女性9.6%という結果でした。
つまり、40~74歳の男性の2人に1人、女性では5人に1人が、メタボリックシンドロームが強く疑われるまたはメタボの予備群であるということになります。                                                   
                                                         

内臓脂肪を増やさないためには手ばかり作戦!

内臓脂肪を増やさないための主な対処法は、“食べ過ぎ防止”と“運動不足の解消”です。
自分の手を使った「手ばかり」を参考に食事の量を調整すると、簡単にバランスよく自分の適量をとることができます。手ばかりとは、自分の手のひらを使って1日に食べる食材の量を決める手法のことです。

手ばかり法で知る1日の目安量
●主食
ごはんやパン、麺類などは、毎食、握りこぶし1個分が目安

●主菜
肉や魚、卵、大豆製品などは、毎食、手のひら1枚分が目安(厚みは手の厚さ)

●副菜
野菜や海藻類は、毎食、生では両手1杯分、加熱した野菜などは片手1杯分

●乳製品
1日、牛乳200ml、ヨーグルト200g、チーズ小1個

●果物
1日、握りこぶし1個分が目安

●油脂類
油、バター、マヨネーズ、ドレッシングなどは、1日大さじ1杯分が目安

●お酒
1日、ビールやチューハイなどは500ml、ウイスキーは60ml(シングル2杯)、ワインは200ml(グラス2杯)、日本酒は180ml(1合)、焼酎は100ml(水割り1杯) ※純アルコール量約20gとしています

●菓子類
片手で収まる量が目安
             
                                                     

ここがミソ!食生活の改善ポイント

食べ過ぎを防ぐために手ばかり法を先ほどお伝えしましたが、他にも内臓脂肪を増やしやすい食習慣を改善するポイントはいくつかあります。
あてはまるものがある方は、対策方法を確認してみましょう。

●外食が多い
主食+主菜+副菜のバランスがとりやすい定食がおすすめです。ご飯の量を調整、揚げ物や油を多く使ったメニューを今よりも減らせるとベストです。

●コンビニ食が多い
栄養表示を参考に主食と主菜と副菜をそろえることを意識して選びましょう。(例:おにぎり+チキン入りサラダ)

●お菓子が多い
栄養表示などを参考にお菓子のカロリーを決め、15時以降は食べないようにするなどルールを決めて楽しめるといいですね。一般的には、1日の間食のカロリーの目安は200kcal以下がおすすめです。

●お酒が多い
休肝日を作り、お酒と一緒に水やお茶を飲むようにしましょう。また、お酒の代わりにレモンを絞った炭酸水などもおすすめです。

●野菜が少ない
めかぶ、もずく、カットわかめや海藻サラダなどの海藻類には食物繊維が多く、冷蔵庫に常備しやすい商品が多くあります。また、冷凍野菜やカット野菜を取り入れることもおすすめです。

●早食い・ドカ食いをしがち
ここ数年の疫学調査で、早食いが肥満と密接な関りがあることが明らかになりました。*2 ゆっくりよく噛むことで満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防ぐことができます。食事は20分以上時間をかけ、1口30回噛むことがおすすめです。                                                   

                                                          

“ついつい食べてしまうお菓子”、“仕事終わりのビール”、“夕食の量が多くなる”など、生活の中でちょっとしたことが習慣化し、いつの間にか食べ物の摂取量が増えて、内臓脂肪が増えてしまったという方もいらっしゃいます。
いつまでもおいしく楽しく食事をするためにも、「食事の基本」を意識しながら、あなたに合った作戦でメタボ対策を始めてみませんか?完璧ではなくて大丈夫です。6~7割くらい実践する気持ちで進めていきましょう。

*1 
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-01-003.html
*2
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-10-002.html

 

text/管理栄養士 森田 愛子

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