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vol.33 日本の家は寒すぎる?ヒートショックに要注意

2024.01.12

寒さに身を縮める日が続きますね。2018年に世界保健機関(WHO)は、人々の健康を守るための部屋の温度は最低18度を推奨しています。みなさんのお家はいかがですか?
県別にみると、居間の平均室温が18度以上なのは、北海道をはじめとした、新潟、千葉、神奈川の4県です。その他の多くの県では18度を下回っており、調査した家の9割が18度に満たない居間で生活していることがわかりました。

冬は心筋梗塞や脳卒中などが多い季節です。面白いことに寒冷地である北海道は冬場の死亡増加率が10%ほどですが、温暖地である栃木では死亡増加率が25%もあり、次いで茨城、三重、愛媛と温暖地ほど増える傾向にあります。北海道は断熱性能のよい省エネ住宅が普及しており、室内全体の熱を逃がさず一定の温度を保っていることが要因として挙げられます。そのため、急激な温度差で血圧が大きく上下して体がダメージを受ける「ヒートショック」が起きにくいのです。
                                                          

室内温度が低いと血圧は高くなる

上の血圧(収縮期血圧)は朝の寝室温度に影響を受けやすいことがわかっています。とくに高齢者は、室温が下がるほど血圧が上がる傾向が強いことがわかりました。

暖房の入っていない10℃の寝室から18℃居間の室温に移動した場合は、寝室と居間を同じ18℃に暖かくしている場合よりも、血圧が2mmHg高いという調査結果が発表されました。2mmHgはわずかだと感じるかもしれませんが、厚生労働省では40~80代の国民の最高血圧を4mmHg低下させると、脳卒中や心疾患の死亡者が大幅に減るとみています。血圧を大きく左右する室温管理は、減塩や運動などの生活習慣の改善と併せて重要だということがわかります。
                                                          

居間は暖かいけれど廊下は寒い!は要注意

部屋の温度差も血圧が上がる要因です。トイレに行こうとして廊下に出たり、普段あまり使わない部屋に行ったりなど、冬場に家の中を移動する場合も、ヒートショックが起きる可能性があります。
暖かいと血管が広がりますが、寒いと血管が収縮して急激に血圧が上がります。脱衣所や浴室は暖房設備がないことが多く、冬場は室温が10℃以下になる場合も珍しくありません。また寒い場所で衣服を脱ぐと、寒さで血管が縮こまり、血圧が急上昇します。続けて浴槽の暖かい湯につかると、今度は血管が一気に広がり、血圧は急激に低下します。このジェットコースターのような血圧の変化が、ヒートショックをもたらすのです。

暖房器具の設置のほかにも、二重窓や複層ガラスへのリフォーム、断熱カーテンへの交換により、家全体が暖かくなれば室内の温度差による血圧の上昇も抑えられます。
                                                          

どの年代も要注意!断熱以外でできること

ヒートショックによる死亡者は65歳以上の高齢者が8割を占めていますが、その他の年代でも、高血圧や脂質異常症、糖尿病をはじめとした生活習慣病をもつ方は、すでに動脈硬化が進んでいる可能性があり注意が必要です。
また、月曜日の早朝は突然死や血圧の急上昇がおこりやすいため、ストレスを抱えやすい方は気を付けましょう。そのほか、下記のチェックリストを参考にしてみてくださいね。

◆ヒートショックを起こさないためのチェックリスト◆
□ トイレに起きる際はカーディガンを羽織る、暖かい靴下やスリッパをはく  
□ 寒い時は特に、トイレでいきまないようにする
□ 脱衣所や浴室・トイレはあらかじめ暖めておく
□ 入浴後は血圧が下がる傾向にあるため、食直後や飲酒後、医薬品服用後の入浴はさける 
□ お風呂の湯温は41度以下で10分を目安に入る
□ 一番風呂はさける
□ 手を洗う時は、ぬるま湯にする 
□ サウナで水風呂と交互に入るのは避ける

                                                                                                            

血圧は生活の様々な要因で常に変化していますが、寒さにより冬の家庭血圧は夏に比べて高いことがわかっています。地域ごとに室内のヒートショックリスクがわかる「ヒートショック予報」があります。普段血圧を測る習慣のない方も、自分は低血圧という方も、寒い季節の血圧を確認してみてはいかがでしょうか。

 

text/管理栄養士 城田 陽子
                                                          

 https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001323205.pdf 国土交通省  住宅の温熱環境と健康の関連
                                          https://tenki.jp/heatshock/ 日本気象協会 ヒートショック予報

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