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vol.10 骨の健康を守るために

2023.02.03

みなさんは骨密度を測定したことはありますか?「ある」という方は、値はいかがでしょうか?
私は、市の検診を利用して定期的にチェックしています。骨密度が低めなので食事と運動に取り組み、正常範囲をキープするよう心掛けていました。しかし、昨年のお正月の初詣の際に、お賽銭を出そうと左手に小銭入れを持った状態で転んでしまい、右手首を骨折するという出来事がありました。

 

増えている骨粗鬆症

骨粗鬆症になっていても、普段の生活は変わりません。骨密度を測らないかぎり、気づくことはありません。骨粗鬆症になっていると、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。背骨、手首の骨、太もものつけ根は骨折が起こりやすい箇所です。特に閉経後の女性は、ホルモンの減少から骨粗鬆症が多くみられます。「過去に骨折している」、「親が骨折している」ということも、将来の骨折に関係しているようです。

 

骨は日々変化している

骨は、新たに作られること(骨形成)と、溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗鬆症は、このバランスが崩れることで起こります。歳とともに骨密度は下がるので、成長期に骨量を十分に増加させ、成長期の後も骨量を維持するために食事や生活に気を付けることが大切です。

 

丈夫な骨を作るために

【食事のポイント】
骨を作るためには、材料が必要です。「カルシウム」はもちろん、ビタミンD、ビタミンK、リン、マグネシウム、そしてたんぱく質とバランスの良い食事がポイントになります。歳を重ねると骨密度が下がる原因の一つは、カルシウムを吸収する能力も低下すること。カルシウムを吸収する能力の割合は成人で25〜30% 程度と比較的低いので、食事でこまめに摂ることが大切です。カルシウム強化をうたった製品もありますが、これだけで大丈夫!と考えてしまうと危ういかもしれません。

 

 

【生活のポイント】
骨に刺激を与えると、骨が作られます。運動では、重力がかかる陸上でのウォーキングやジョギング、軽いダンベルを持って自分の体重にプラスした負荷をかけて運動するのも骨量を増やすのに効果的と考えられています。骨密度は加齢とともに下がりますから、骨量の維持とともに「転ばないこと」、バランス運動も骨折予防につながります。カルシウムの吸収を高めるビタミンDを活性化するには、日光浴も必要なので、外出するのもいいですね。

 

【健康管理で生活習慣病予防】
身体の炎症は、骨を溶かして壊す骨吸収を進めます。また骨の老化は、酸化ストレスや糖化ストレスによる終末糖化産物(AGEs)が関与しています。生活習慣病の対策は、骨粗鬆症の予防にもつながるので、日頃の健康管理が大切です。

 

あなたの骨密度を測ろう

骨密度は、測らないとわかりません。裏を返せば、測るだけでわかるということです。今の食事や運動で十分かどうかは、骨密度の結果で考えましょう。簡単な検査です。ぜひ測って、骨に目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

おすすめ動画:
公益財団法人骨粗しょう症財団による検診推進動画
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000026192.html

text/保健師 山本浩子

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