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vol.12 花粉症のメカニズムと対策

2023.03.03

3月になり、少しずつ春めいた季節になってきましたね。
春と言えば、花粉の季節。2月頃から、鼻がむずむず、のどがイガイガ、お肌がかゆい、なんて方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、花粉症のメカニズムや対策について触れていきたいと思います。

 

花粉症の症状

花粉症になると、水のような「鼻水」と、繰り返す「くしゃみ」、「鼻づまり」がおこります。目にもかゆみや異物感が生じ、花粉飛散量が多くなるにつれ、症状が悪化する傾向があります。鼻の症状は呼吸がしづらくなるため、集中力の低下やよく眠れないなど、勉強や仕事、生活に大きな影響を及ぼします。

また、花粉症の人の中には、果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどがあらわれることがあります。これは、口腔アレルギー症候群と呼ばれており、花粉にあるアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)と、果物や野菜に含まれるアレルゲンが似ているために起こります。

 

花粉症がおきる仕組み

花粉症とは、体内に入った花粉を異物だと認識し、排除しようとからだが起こす異物反応(免疫反応)です。
では、花粉症はどのようにして起きるのでしょうか。

花粉が体内に入るだけで花粉症になるわけではありません。アレルギー素因を持った人のからだに花粉が入ると、からだの中で花粉(抗原)に対応する抗体を作りだし、数年から数十年もの間、花粉を浴びる度に抗体が増えていきます。その後、抗体が一定量に達すると、くしゃみや鼻水、涙などの花粉症の症状が出現します。これが花粉症の発症です。
近年は飛散する花粉量が増加しているために、抗体が一定量に達するまでの期間が短くなり、小さな子供でも花粉症にかかるようになりました。

 

花粉の飛散時期

こちらは、日本国内の花粉が飛散する時期をカレンダーに示したものです。飛散時期はエリアごとに異なります。

日本で花粉量が圧倒的に多いのがスギ、ヒノキ花粉です。

スギは北海道の南部から九州にかけての広い地域にあり、特に東北地方と九州に多くなっています。ヒノキは北海道と沖縄を除く各地にありますが、東北から関東、北陸には比較的少なく、東海地方から西に多くなっています。東海地方から西のエリアでは年によって、スギ花粉よりヒノキ花粉が多く飛散することがあります。

 

 

花粉症の対策

花粉症のつらい季節を少しでも快適に過ごすためには、花粉の飛散が多い日や時間帯を知り、事前に対処することが有効です。
大切なことは、外出時にできるだけ花粉を吸いこまないようにすること、帰宅後に自宅に花粉を持ち込まないようにすることです。
また、日頃からバランスの良い食事を摂ったり、十分な睡眠をとったりするなど、自分の免疫力を高めるように生活することも重要です。

 

いかがだったでしょうか。
毎年花粉症の症状に悩まされる人もいれば、今年初めて鼻がムズムズする、なんて方もいるかもしれません。外出時や帰宅後の対策をしっかりととり、日常の生活に支障が出ないように対策をとっていきましょう。

 

参考:環境庁花粉症環境保健マニュアル
https://www.env.go.jp/content/900406385.pdf

text/管理栄養士 菅野つぐみ

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