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vol.38 健康食品との付き合い方

2024.03.29

みなさんは、トクホのマークや栄養機能食品と表示されている商品を見ることはありますか?体重が増えてきた時や、体調がすぐれない時に、少しでも体にいいものを…と、健康食品を選ぶことがあるかもしれません。近年では、さまざまな健康食品が販売されているため、生活スタイルや、自分に適したものを選ぶことが大切です。今回は、健康食品の種類や選び方、使用する際の注意点について紹介します。
                                                          

バランスのよい食事や生活

さまざまな種類の健康食品がありますが、それだけを摂っていても健康になるというわけではありません。なによりも大切なのは、土台となる普段の食事や生活です。
食事では主食・主菜・副菜をそろえること、毎日3食しっかりと食べることなど、基本的なことをまずは意識してみましょう。栄養のバランスを整えるだけで、体調が良くなることもあります。生活面では、ウォーキングやストレッチなどの適度な運動、質のよい睡眠などが大切です。
食事や生活で改善できるところは改善し、それでも難しいと感じた時のサポート的な役割として健康機能性食品を使ってみるといいですね。
                                                          

健康食品の種類

「健康食品」と呼ばれるものには、法律上の定義がありません。医薬品以外で口から摂るもので、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂られたりしている食品全般のことを言います。その中でも、国が定めた安全性・有効性の基準を満たしたものが「保健機能食品」です。
そして、保健機能食品は①特定保健用食品(トクホ)と②栄養機能食品、③機能性表示食品の3種類に分かれています。

①特定保健用食品(トクホ)
人がばんざいしているマークでおなじみですが、健康の「K」のポーズをしています。国の審査があり、ヒトでの試験で科学的根拠を示し、消費者庁による承認を受けられると、パッケージにマークと期待できる効果を表示できます。
「コレステロールの吸収を抑える」「糖の吸収を穏やかにする」「内臓脂肪を減らすのを助ける」などが書かれている飲料やヨーグルトなどがあります

②栄養機能食品
1日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。サプリメントや飲料に表示されていることが多いです。

③機能性表示食品
事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。
                                                          

健康食品の選ぶ3つのポイント

①期待したい効用を選ぶ
保健指導の場で、「特定保健指導の対象者になったから、トクホのお茶を始めたよ」と話して下さる方がいます。話を聞くと、体脂肪が多いにもかかわらず、血圧に効果が期待できるものを選び、トクホと書いていればなんでも良いと考えていました。
健康食品は期待できる効果が種類によって異なります。自分が気になる項目が表示されているものを選ぶといいですね。

②すべてに効く健康食品はない
これを食べれば大丈夫というものがあれば楽なのですが、ベースが整っていないまま健康食品を摂っても、効果が発揮できるとは限りません。まずは食事や運動、生活を見直し、整えることが基本です。健康食品を利用しつつ、食事や生活で改善できるところは改善するという合わせ技で考えると自分に合ったパターンがつかめます。

③効果判定は3か月が目安
保健機能食品は食品のため、薬のように即効性があるものではありません。バランスや量など毎日の積み重ねがからだをつくっていくので、あれこれ試すより同じものを2~3カ月試してみましょう。形状もサプリメントや飲料、食品などさまざまです。取り入れやすい形状のものを選び、継続して変化を確認するようにしましょう。ただし長期間試してみて効果を感じなければ、種類を変更してみるのもおすすめです。一般的に3か月が判断の目安時期です。

錠剤・カプセル状の健康食品は、その形を見て薬のように思うかもしれませんが、健康食品と薬とは全く別のものです。またアレルギーを起こしたり、健康食品の成分によっては、普段服用している薬の効果が弱くなったり、副作用が強まったりすることがあるため注意が必要です。治療中の疾患がある場合は、必ず主治医に確認するようにしましょう。

                                                                                                          皆さんもぜひ、生活改善をしたけれどサポートが欲しいという時に健康機能食品を選んでみてくださいね。

                                                                                                          参考資料:厚生労働省HP 食品安全関係のパンフレット「健康食品の正しい利用法」(2016年2月改訂)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000113706.pdf

 

text/管理栄養士 平山  美由貴

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