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vol.8 女性の健康について

2023.01.06

女性の労働率は、M字カーブを描くと言われてきましたが、今や女性の労働力人口は年々増え続けています。総務省の「労働力調査」によると、令和3年の労働力人口に占める女性の割合は44.6%です。
当社ウェルクルには、保健指導に従事する保健師・管理栄養士や事務職の女性スタッフが多くいます。
今回は女性の働きやすさを考えるために、「女性の健康」についてお伝えします。

プレゼンティーイズムを考えてみましょう
体調不良での遅刻や早退、欠勤などを「アブセンティーイズム」といい、健康問題によって、仕事の生産性が低下していることを「プレゼンティーイズム」といいます。
「体調が悪いにもかかわらず、出勤する」「自分が休むわけにはいかない」といった仕事への責任感や、「休んだことによる仕事の遅れは自分で取り返さなければいけない」という義務感から、知らず知らずのうちにパフォーマンスが低い仕事をしている状態です。
パフォーマンスの高い仕事の進め方と、女性の健康について考えてみましょう。

女性特有の問題って?
男女の違い、それは「子どもを産むからだ」であることです。女性ホルモンの変化が周期的にあることや、妊娠・出産における課題や更年期など、長い期間にわたる影響があります。

女性ホルモンは、思春期から更年期まで卵巣から分泌されるホルモンです。男性のように一定に分泌されるのではなく、月経~排卵~月経という、およそ1か月単位でくり返される大きな変動があります。また卵巣の寿命すなわち更年期があり、男性の性ホルモンが加齢によって緩やかに下降するのに対し、女性では急激な減少と喪失という、大きな性ホルモンの動きが40歳代後半~50歳代に訪れます。

女性のライフステージ
ライフステージに応じて、女性ホルモンの影響は違います。

思春期 女性ホルモンが増えることで、からだやこころの変化があらわれます。女性らしいからだに変化したり、生理がきたりします。個人差が大きく、早い人と遅い人では4年くらいの幅があります。
成熟期 女性ホルモンの分泌が盛んなこの時期は、月経のトラブルや子宮の病気などがあらわれやすい時期です。またこの時期は、結婚、妊娠、出産といったライフスタイルも大きく変化します。
更年期 女性ホルモンの分泌が急激に低下し、さまざまな身体的、精神的症状があらわれるのが更年期障害です。自律神経の乱れから、のぼせ、めまい、耳鳴り、疲れやすい、不眠、イライラするなどの様々な症状があらわれます。
老年期 女性ホルモンが減少すると、皮膚、骨、血管に影響を及ぼします。また社会とのつながりが少なくなる人も多く、精神的、体力的にも変化があらわれます。具体的には、物忘れや認知症などの症状や、骨粗しょう症やフレイルなどがあります。

令和3年社会生活基礎調査によると、女性の家事関連時間は3時間24分、男性の51分と比べて2時間以上長い結果でした。ホルモンバランスの変化によるからだの状態には個人差があります。疲れたときには休む、不調のときは受診をするなど、気兼ねせずに言える関係でありたいですね。

参考:
厚生労働省 令和3年版働く女性の実情
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/21-01.pdf
令和3年社会生活基礎調査
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/pdf/youyakua.pdf

text/保健師 山本浩子

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